河上肇とふるさと岩国

【予約販売中、発送は2025年9月1日以降】

岩国の偉人を発掘してわかり易く解説してきた佐古利南先生の新刊です。『岩国セブンファーザーズ』致知出版社刊、『いのちに輝きを』くるとん社刊に続く、第三の書になります。
大正時代にベストセラーとなった『貧乏物語』を著し、その生涯を貧困の根絶に尽くした人物。河上肇(はじめ)氏の物語です。
マルクス経済学に近づいて京都大学を追われ、さらには共産主義社会を目指した実践活動で治安維持法違反に問われ、5年の刑に服することに…。
これらの事情はもちろん、これまではほとんど語られてこなかった教師としての実像や、息子の死や娘の拘留に苦悩する父親、支え合う夫婦の絆、そして岩国への強い望郷の念など、新たな視点から河上肇をとらえています。

【河上肇とふるさと岩国 目次】
はじめに

序 人の評価の基準は
     なぜ河上肇か / 坂村真民の詩「母に」と泥棒の置手紙

第一章 ふるさと岩国
     肇の誕生 / 幼年期の思い出 / 小学校入学から岩国学校時代

第二章 人生模索時代
     山口高等中学校へ / 東京帝大への入学と『聖書』
     足尾銅山鉱毒事件に / 大塚秀との結婚 /
     讀賣新聞に「社会主義評論」を連載 / 「社会主義評論」の連載を中止   
     無我苑に入るも二ヶ月で退会 

第三章 「自由主義経済学者」河上肇
     京都帝国大学へ / 京都帝大助教授、そして欧州留学へ
     『貧乏物語』の著述 

第四章 「マルクス主義経済学者」河上肇
    『貧乏物語』の絶版 / 『社会問題研究』の発刊
    「マルクス主義者」河上肇 / 普通選挙の実現と治安維持法の制定
     三・一五事件と京都帝大教授退官

第五章 「教育者」河上肇
     教育者としての河上
 
第六章 「共産党員」河上肇   
     象牙の塔から実践活動へ / 愛児・政男とその死  
     昭和初期の労農運動と河上 / 地下への潜伏と共産党への入党
     義弟・大塚有章と大森ギャング事件

第七章 「囚われ人」河上肇
     治安維持法違反で獄舎生活 / 獄中での生活は / 次女・芳子のこと  
     望郷の念 / 釈放に向けて / 獄中からの釈放

第八章 「閉戸閑人」河上肇
閉戸閑人と号して / 募るふるさと岩国への思い
     京都への移住と一人暮らし / 敗戦と河上の死
   
終 章 人の評価基準は何か

あとがき
【主要参考文献】
【河上肇 略年表】

四六判(ソフトカバー) 本文214頁

※こちらの商品は2025年9月1日発売予定です。
 発売日以降、順次商品を発送させていただきます。
販売価格 1,500円(税込)